京都迎賓館の一般公開に行ってきた!【平成28年春の試験公開時】
こんにちは!
ゴールデンウィーク中に一般公開が実施されている京都迎賓館に行ってきました(*´ω`*)
公開が終わったら消えちゃうかもしれませんがこれです。
平成28年の7月下旬からもっと気軽に京都迎賓館を参観できるようにしようとしたはるみたいで、今回の一般公開はその試験公開でした。
公開期間は平成28年4月28日(木)~5月9日(月)です。
つまりいつものように、この記事を公開した時点で試験公開は終わっちゃってます(笑)
ということで、7月まで待てない方はぜひ続きも読んでください!
見所を拾って紹介していってもいいのですが、今回は順路に沿って、移動途中も含めて紹介していこうと思います。
7月末以降、「現在の一般公開に至るまでに試験公開というものがあって、そのときはあんなんでこんなんで…」と過程を振り返れるようにするためです。
ではでは、整理券の入手場面からいきます!
整理券入手
いきなり難関です。
一日当たり、そして一枠(一時間)当たりの人数に制限がありまして、各日朝の9時から整理券が配られるシステムになっていました。
9時でも十分早いんですが、早起きのおじいちゃんおばあちゃんはめっちゃ早くから並ばはるのでもっと早くに行く必要がありました。
並んだ順に希望の参観時間を伝えて整理券を受け取るんですが、16時とかのになると待ち時間が長すぎて困るので、11時の部の整理券目当てに早めに並びました。
朝6時台に起きて、電車で京都御苑に向かって、到着したのが約8時15分です。
そっから9時に配布が始まるまで待って、列が進んでいくのを待って、9時半頃になんとか11時の整理券をゲットしました。
11時までは出町柳の方まで散歩して時間をつぶしました。
コーヒー飲むにもランチ食べるにも中途半端すぎる(笑)
前置きが長くなりましたがいっぱい写真載せて紹介していきますね。
今回もいいカメラは使ってません、自分のXperiaで写メっただけのやつです!
入場
集合場所は、京都御苑内の京都迎賓館の西門前でした。
整理券の配布も同じ場所で、ここに1,000人を余裕で超えてそうな列ができてました。
真ん中に写ってるスタッフさんに整理券を渡して、ほぼ11時ちょうどに迎賓館の敷地内に入ります。
内閣府によるイベントのスタッフって、彼らは何者なのでしょうか。
ちなみに11時に入る時点では16時からの枠の整理券がまだ残っていました!
上の写真は出たとき、13時頃に撮った写真です。
やっと中に入りました。
西門から入ってすぐ左の景色です。
左に写ってる駐車場の入口から、結構急な坂を下って地下に入ります。
地下では、京都迎賓館について開設されたDVDを鑑賞するスペースや、手荷物を預けるロッカーなどが設けられています。
写真はそのさらに先にある荷物チェック場です。
かごにバッグやポケットの中のものをすべて入れてゲートをくぐるっていう、まさに空港と同じような厳しいチェックが入ります。
逆にここを通過できれば誰でも入れるって考えるとちょっと甘い感じもしましたが(笑)
また地上に出てきました。
正面玄関です。
この左右にあるロッカーのとこでスリッパに履き替えて、とうとう建物の中に入ります。
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順路を示す看板に沿って進みます。
聚楽の間 -じゅらくのま-
最初は聚楽(じゅらく)の間です。
ロビーとして使われるお部屋で、会合などの待合として使われるそうです。
安楽椅子。
肘をかけてゆったり座れる椅子のことです。
自然光が入らへんこの部屋でも映えるよう、鮮やかな赤色が採用されてるそうです。
例えばこの安楽椅子、「京指物(きょうさしもの)の技術と有職織物の技術を用いた誰々の作品で…」といった解説があったのですが、今回は基本的にそこまでの説明は省かせていただくことにします。
長くなりすぎるのと、自分もそういう技術の話にはそこまで詳しいわけではないので><
手前にあるのは、壺にも見えますが花籠(はなかご)です。
花を生けた写真が下に飾ってありますね。
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少し開けた空間に出てきました。
夕映の間 -ゆうばえのま-
夕映の間に入りました。
大臣会合などの会議や晩餐会の待合などに使用されるそうです。
入ってすぐ、右手脇に飾ってある壺です。
順路向かって右、東壁面にある織物です。
比叡山を月が照らす様を描いた「比叡夕映」
織物の向かって左にある鎚起(ついき)という引手の金物です。
お部屋内正面から見える庭です。
向かって左、西壁面にある織物です。
京都の西に連なる愛宕山(あたごやま)に夕日が沈む様を描いた「愛宕夕照」
その左手に据えられた壺。
この夕映の間は、東西の織物とその脇の壺が、向い合せのシンメトリーになっていました。
そしてその織物が飾られた左右の壁面、なんと可動式になってるみたいで、部屋を三分割して使用できるらしいです。
それ見たい(笑)
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廊下から見える庭園です。
奥に見えているのが廊橋(ろうきょう)で、あとで渡ることになります。
館内出入口から入ってこの庭園を一周してまた出入口に戻るルートになっていて、周っている中で四方向から見ることになるので何度も登場します。
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さらに開けた空間の予感です。
藤の間 -ふじのま-
京都迎賓館最大の部屋、藤の間です。
洋食の晩餐会や歓迎式典の会場として使用されるそうです。
一際目立つ正面の壁面装飾は、綴織り(つづれおり)の技法を用いて製作された織物だそうです。
綴織りは横糸で模様を出す平織りの技法の名前で、京都西陣の特産でもあります。
平織りっていうのは、縦糸と横糸を交互に織っていくあのシンプルな織り方です。
それで西陣っていう場所は…調べてください(笑)
藤の間に入ってすぐ右手にあるのがこちらのテーブルです。
テーブルセッティングされた状態で見せてくれたはります。
全部にこれいうと切がないのでまとめて書きますが、屏風の後ろがすぐ壁になってますが、もちろん使用されるときはもっとお部屋の真ん中の方で使われますよ(笑)
綺麗なんやけどこれ何なんでしょ。
そして日本の伝統文化の紹介として、能や雅楽などが披露される舞台です。
今回迎賓館の中で、たぶん一番長い時間眺めたのがこの舞台でした。
舞台扉に施された截金(きりかね)です。
金箔や銀箔、プラチナ箔を重ねて分厚くしたものを、細くカットして貼り付けてあるのですが、これがもう繊細すぎて。。
こちらのページに行程が見れる動画があるのでぜひ見てみてください。
舞台の左隣にある几帳(きちょう)の野筋(縦に5本ある装飾のとこです)に藤の花の刺繍が確認できますが、これ刺繍してるの、さっきの截金の方の実の弟さんです。
それらが並んでるってアツいな(笑)
天井の装飾も綺麗。
斜めも(笑)
そうそう、この藤の間の向かいにも、さっきの庭園が見える大きい掃き出し窓がありますよ。
もう一回振り返って藤の間を正面から。
ここのお部屋の入口には、たぶん20メートルくらいかな、一本も柱がありません。
聞いたら、やっぱり木造でこれを実現するのは不可能らしくて、実は上のとこ鉄筋造らしい(笑)
何なら、この京都迎賓館の建物自体鉄筋コンクリート造りです。
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上の画像の一番左に小さい扉が写っています。
この先が次のお部屋への連絡通路です。
その通路は、ほんまに公民館とかでよくあるそうな普通な感じ。
しばらく進んだ先が上の写真です。
その写真の右の明るいところにあるのが和厨房です。
もちろん和食を調理するときに使用されるわけですが、その和食が提供される場所というのが、さっきの藤の間ではなく、次のお部屋です。
桐の間 -きりのま-
藤の間と対をなす和の晩餐室、桐の間です。
座椅子を数えると18人~20人くらいが同時に食事できそうな、大きな漆塗りのテーブルがあります。
このテーブルの下のとこ、正座に慣れていない海外からのお客様をもてなす場ということで、ちゃっかり掘りごたつになってますよ。
写真を撮ったこの部分で、食事中に芸妓さんや舞妓さんによる舞や演奏が行われます。
随所に見られる桐の紋。
日本国政府や、この京都迎賓館の紋章として使用されています。
ちなみにうちの家紋もこの五七桐です(笑)
この畳を製作するとき、わざわざ京都迎賓館のために、材料であるイグサを栽培するところから始めたはるらしいです。
では移動しますね。
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先ほどは裏から桐の間の方に入りましたが、大事なお客様が入られる方の出入口はこっち。
てことはその裏のとこは、芸舞妓さんたちの控えにも使われてるんですかね。
めっちゃ暗い(笑)
足下の照明だけやったのでめっちゃ暗かったです。
ぁ、さっきの藤の間の前の廊下のところに戻ってきました。
次は右にちょっと見える庭園ですね。
廊橋・庭園 -ろうきょう・ていえん-
最初の夕映の間のところから見えていた廊橋(ろうきょう)と、そこから見える庭園です。
庭園はちょくちょく出てきていますが、ガラスを通さず見れるのはここが初めてです。
橋の床に使われてるのは花崗岩(かこうがん)。
理科の教科書に出てきたやつな(笑)
順路右手に見えるお庭です。
公開されてる部分から見えるのはほとんどが水辺なので、貴重な陸地です(笑)
これは廊橋を進んで振り返って撮ってますが、順路でいうところの左、途中何度か登場した方の庭園の景色です。
右の窓が夕映の間のとこで、左の窓が藤の間のとこですね。
桐の間はこの外周からは外れています。
廊橋を挟んで反対側、順路右手の景色です。
ちょっと廊橋越しに。
鯉めっちゃいるし(笑)
これこそ鯉のぼりやな。
左上に、ブータン国王御夫妻が舟遊びする際に乗られた和舟(わせん)が見えます。
和舟と、いかにもな柄の錦鯉スリーカード。
藤の間の舞台に一番長いこと見入ったって書いたけど、やっぱり鯉かも(笑)
和舟越しの庭園。
そうそう、廊橋の天井にこんなんありましたよ。
めっちゃ気づきにくいですが、昆虫四匹の透かし彫りです。
自分より一日早く見に行かはった人が載せたはったのを見てへんかったらたぶん気づいてませんでした。
バッタさんちょっとぼやけてる。
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「順路(お帰り口)」となっているので、この廊下を過ぎたら最後です。
奥に最初入った出入口が見えてますね。
ちょっと障子に近づいて。
真ん中でちょっと段になってるから雪見障子かな。
あと、写真の右の方に写ってる照明。
たくさん置かれたこの照明に導かれて廊下を進みました。
Instagramに載せたアップの写真です。
素材は後ろの障子と同じかな。
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とうとう出てきてしまいました。
お疲れ様でした(笑)
スリッパから靴に履き替えて、改めて建物を眺めます。
端の方から。
このときは閉じられていますが、こっちが正門ですね。
自分たちが入ったところは西門です。
右の駐車場に潜ってまた地上に出て、西門を出れば整理券をもらうために並んだ京都御苑です。
夢のような時間が過ぎても、その出た先が御苑やから十分夢の世界っていうね(笑)
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改めてお疲れ様でした。
ここまで読んでくださった方(いるんかな)ありがとうございました。
京都迎賓館を参観された方の感想を見てると、上品とか綺麗とか完璧って言葉をたくさん見かけましたが、自分はなんというか、抜け目の無さを見せつけられて圧倒された感じです。
そして、ひとつ前の記事の原谷苑もそうですが、人の手で手入れされたものの美しさを見て楽しむということが、生活の中でたまにでもあるといいなと思いました。
自分まだ24歳なので、50年後くらいにもう一回行ったら感覚もだいぶ変わってそうやな(笑)
その年月による感想の違いも楽しみたいので、何か鑑賞する予定があったらぜひお誘いください!
5,000文字以内に収めようと決めていたので、ここで失礼します。
この文章を入れて、4,992文字。
5,000(笑)